駆動系関係 のページです。 | 2005/02/17 |
クラッチの整備 | 2004/11/13 |
以前BBSでクラッチスプリングの交換方法を記述しましたので画像入りで紹介
したいと思います。
まず、クランクケースカバーをはずします。 はずすと左図のようになります。 左側がいわゆる「プーリー」右側が「クラッチ」です。 |
1・ リヤコンビネーションライトカバーをはずします
(2本のタッピングネジでとまっています。 )
2・ 左側、ボディーサイドカバーをはずします。
3・ クランクケースカバーをはずします
(左下2本のボルトは緩めるだけです。その他のボルトは全てはずします。)
次にクラッチアウターを取り外します。 |
1・クラッチアウターを取り外します。
クラッチアウターが回転しないようにプーリーホルダ、またはユニバーサルホルダで
押さえながらソケットレンチ等でナットをはずします。
2・クラッチアウターをはずし、クラッチユニットをはずします。このとき、ベルトが引っ
かかりますので、ドリブンプーリ(ムーバブルドリブンフェイス)を両手で握り開く
とベルトがたわんではずせるようになります。
取り外したクラッチユニットです。さらに分解します。 |
1・
上図にあるような39mm角の特殊なメガネレンチと無反動ハンマーを使用します。
無反動でなくても大丈夫ですが重いですからケガに注意します。
2・ 39mm角のナットにレンチをセットして左手の平で押さえてハンマーでコツコツ
叩くと徐々に緩みます。
3・ ある程度ゆるんだら両手の平でナットの外側を押さえつけ、両手の親指で
回せばはずせます。
※ クラッチスプリングコンプレッサーという特殊工具を使用すると比較的容易に
できます。
はずすとこんな感じで分離できます。左側に「クラッチセンタースプリング」 右側のクラッチーシューには「クラッチスプリング」があります。 |
1・ センタースプリングを変更したいのであればここまでで交換しておしまいです。
2・ クラッチシューのスプリングを交換したいのであれば大変です・・・・
スプリングをはずすために特殊工具が必要です。 ケガをしやすいので特に注意します。 |
1・ クラッチスプリングをはずします。
上図のクラッチスプリングを引っ掛けて引っ張る工具を使用し、クラッチユニット
はバイス等で固定しておきます。
2・ 思いっきり引っ張ってはずします。(一番ケガをしやすいところなので注意します)
※ 特殊な方法
スプリング脇のEリングを全てはずし、クッションのようなやわらかい素材の上に
ユニットを置き、ポンチみたいなものでEリングがついていたシャフトを3箇所順番に
コツコツ叩いてゆくとスプリングの張力のせいで徐々にクラッチシューが浮いてきます
3つまとめてクラッチシューをはずしたあと、スプリングをはずすこともできます。
※ 良くない方法
マイナスドライバーなどをつっこんでむりやり引き抜きます。
(大怪我する場合があります。やめたほうがよいです。私も過去に怪我しました)
スプリングを取り付けます。 純正のスプリングであれば前項の道具を使用すれば普通に取り付けられます。強化スプリングの場合は更に特殊な工具が必要です。 |
1・ クラッチスプリングを取り付けます。
クラッチスプリングの片側を(上から見て左側のみ)クラッチシューに引っ掛けます。
2・ クラッチスプリングの片側を引っ張り、取り付け穴に引っ掛けます。
3・ 引っ張って引っ掛けた側をプラハンマー等で叩いて押し込みます。
※
強化スプリングは人力で引っ張っても装着できない場合が多いです。
そういう場合、スナップリングプライヤのように、握ると開くプライヤを使用して
装着します(上図の工具)
。250CCのスクーター用強化型クラッチスプリングでも
装着できるようになります。
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取り付けは逆の手順で行います。センタースプリングの反力でナットの取り付けが
うまくいかない場合、両足で踏みつけて手でまわせば大丈夫だと思います。
ベルトの鳴き | 2005/01/17 |
2004年末のミィーテイングで駆動部から「キュキュ」という音がでて気になる
という方がいて、それに対する答えで別の方がラバーマウントのゴムブッシュの
躍動音であるという返答をしていましたが違うと思います。
何故ならば自分の車両でも発進時にキュッキュッ音がでていたのですが、オーバー
ホールで駆動系を総交換して音が消えたからです。思い出すと最初に中古で受け
取った時にはその音は出ていませんでした。その音がしだしたのが思い出すと
3つほどあります。
1・デイトナ製強化ベルトに変更したあと
2・リード90のベルトをキタコ製の強化ベルトに変更したあと
3・クラッチのOH後
なのです。ケプラー繊維入りのベルトに交換したから鳴りだしたのか、ベルトの
あたりがでていないから・・・はたまたプーリーが中古でベルトが新品だからなのか
詳細の原因は不明ですがドリブン側でもっともベルトが外側にあるときでもまだ
10〜15mm程度外側にいける余裕があります。その位置までいけばかなりローギヤ
になるはず・・・ということはもともと発進時にハイギヤーなので駆動力をうまく伝えて
ない可能性はあります。
仮に発進時にベルトが滑っているとしても出だし性能が良いわけではないので
100% 伝わったところでさほど向上されるとも思いません。
というわけで私的には気にしないのが一番・・・ではなくてノーマルのベルトがよいの
ではないかと思っています。
WR交換 | 2005/02/17 |
WR(ウェイトローラー)は純正では50が10.5g、90は13gです。別にこの重さでなければ
正しく動作しないわけではありません。本人の体重と用途によって適正値があります。
KN企画さんで販売されているWRセットが安いと思います。
まず、青矢印の2本のネジをはずします。プラスドライバーではずれます。はずしたら、カバーを引っ張ればとれます。 |
カバーをとった後、青矢印のネジをはずします。 |
次に赤矢印をプラスドライバーで、青矢印を5mm六角レンチではずします。この段階でサイドカバーを後方にスライドさせてはずすことができます。 |
クランクケースカバーをはずします。 赤矢印を8mm角のレンチではずします。緑矢印は緩めるだけです。また、90CCの場合プライヤでホースバンドを緩めてカバーに接続しているホースをはずします。めったにメンテをしない方はプラハンマーで軽くたたきながらはずすとよいかもしれません。 |
ユニバーサルホルダーという道具を使って、緑矢印の2箇所に引っ掛けます。これでドライブフェイスを固定して、14mm角のソケットレンチ等で中心のナットをはずします。ドライブフェースがはずれて、ボスとプーリーがはずせるのでWRを交換します。 |
クラッチ軽量化 | 2005/02/17 |
これはどちらかというと改造のジャンルなのですが、ノーマルのリード90で1時間
ほど走行していると駆動系の熱ダレから回転数が2000回転付近でクラッチミート
してしまい、まともに発進できなくなってしまう・・・ということがあり、当然キャビーナ
でも同じことがあったためクラッチを軽量化し、熱ダレ対策としています。
軽量化といっても別に難しいことはないのですが・・・。
現在装着しているクラッチを加工するより新品を加工したほうが交換サイクルを延ばせますのでよいと思います。 |
この秤では160g強となりました。 |
クラッチシューに2箇所大きな穴が開けました。10g程度軽くなりました。 |
予定は20g軽量なので、あとはグラインダーで内側から削り落としていきます。
最終的にアバウトな秤でも、3つのシューが同じ位置を指すようにします。
後はアウタープレートのシャフトにシリコングリスを薄く塗布してクラッチシューを組み上げます。 |
効果は使用しているWRの重量によって変わります。10.5gの
WRを使用して、
クラッチミートタイミングが200回転ほど上がります。ミートタイミングアップよりも
長時間使用の耐性が向上しています。