FI化計画 2007/07/17

関連資料 2007/07/17 Ver Up 2!
ぺんぎん流ECUシステム説明 2007/07/04
FI化する為に必要なこと 2007/06/26

E.F.I 始動 2007/06/05
ECUユニット 2007/06/06
  うまくいかない・・・ 2007/06/07
  燃料ポンプの問題 2007/06/08
  配管変更 2007/06/10
温度センサ製作 2007/06/11
下死点センサ設置 2007/06/11
タコメータ機能変更 2007/06/12
燃圧レギュレータ交換 2007/06/15
真価発揮! 2007/06/17
スロットルセンサ製作 2007/06/19
うまくいかない2 2007/06/22
色々な問題 2007/06/25
配管分岐用品 2007/06/27
スロットルセンサ製作その2 2007/06/30
インジェクション化その結果 2007/07/05
dsPICを選んだ理由 2007/07/13



E.F.I 始動 2007/06/05

デジタルCDIに続いて、当初より予定していたプロジェクトとしてFI(フューエルインジェ
クション)化をしてみようと思います。

実は何もわかっていないので、とりあえず加工できそうな物品を仕入れてみました。

1・ドカティ900SS用のインジェクタースロットルボディ
2・GSX1300R用の燃料ポンプ

何をどうしたら動かせるのかまったく解っていません。


そこでちょっと説明です。・・・・

電子式燃料噴射というのは(多分)

1・ ピックアップから現在の回転数を得る。(回転数を把握)
2・ スロットルセンサーから現在のアクセル開度を得る
3・ (その他のセンサーの情報を取得する)
4・ 噴射開始位置検知センサーから信号が来る
5・ 燃料ポンプを(出力を調整して)動かす
6・ 1・2・(3)に対応する時間(多分ミリ秒単位)インジェクターをオンにする
7・ インジェクターをオフにする。
8・ 燃料ポンプを止める

ということだと思っているのですが、何せはじめての件なのでよくわかりません。
説明ではなく「予想」の陳述でしたね。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
話はとびまして、とりあえず色々作って動かしてみました。

ドゥカティ用のスロットルボディを改造して、KN企画製のマニホールドで装着してあります。

エアシュラウドとのはざ間に温度センサーがあります。
ECUとして製作しました。EFIとCDIの機能を統合したものです。16ビットマイコンを使用してあります。

他に制御用のLCDコントローラーをハンドルにつけています。

細かい説明は後日として、結果ですが

動かないことはない

という程度です。一応走れます。
ドカティ900用のインジェクターのガソリン吐出量が多すぎるため、そのままですと
かぶりまくりでエンジンかかりません。

2回転に1回噴射

してそれでもかぶりまくりながらも走る・・・という程度です。
現在小容量のインジェクターを注文しているのでまともに走るのは
後日になると思います。


ECUユニット 2007/06/06

ECUというのは"Electric Control Unit"の略で、車両についているコンピューター
という解釈でよいと思います。各センサーの情報を「判断・計算」し、その結果で
例えばアイドリングを一定回転数に保つ・・・為に電動アクチュエイターにオン信号
を出力する・・・などが役目です。

今回は下記の5つのセンサーを対象としてみました。

1・アクセル開度センサー
2・温度センサー
3・電圧(センサー不要)
4・下死点センサー
5・(未使用のデジタルインターフェース)
6・ピックアップセンサー

具体的なセンサーの設置は後日書きます。

出力対象として

1・燃料ポンプ駆動出力
2・インジェクター駆動出力
3・アイドリング調整用ソレノイド駆動出力
4・予備の出力
5・点火信号出力

となっています。

下部分に出力用のFETが並んでいます。右側はCDIの部分ですね。真ん中にマイコンがありますが放熱板に隠れて見えません。

配線が多くてつらいです。LCDコントローラーとはLANケーブルで接続します。

上図はECUユニットです。下図はLCDコントローラーです。
電源はLANケーブルで供給されています。ECUユニットとはSPI通信でやりとりしています。走行中に設定変更できます。燃料噴射時間、燃料ポンプ出力、温度係数、アクセル開度係数、進角データなどが設定でき、通常時は左図のとおりで、電圧・温度・アクセル開度・回転数を表示しています。

今回は
ECUユニット側・・・・・・・dsPIC30F4012を実質20Mhz(クロック80MHz)
LCDコントローラ側・・・PIC18F2445を実質12MHz(クロック48MHz)
で使用しています。

本当は32ビットマイコンを使おうと思っていたのですが、0.5mmピッチのハンダ付け
をできる自信がなかったので入手しやすい16ビットマイコンにしました。
dsPICですがDSP機能は使用していません。割り算の命令があるので処理速度は
問題ないと思います。


FI化を目指す方でこのシステムについて詳しく知りたい方がいた場合に回路図や
プログラムを公開します。100%ぺんぎん流オリジナルなので完全公開しても
特許・著作権に抵触することもありません。


製作費用は合わせて8000円位でした。


うまくいかない・・・ 2007/06/07

燃料供給は結構いいかげんなもので、2回転に1回噴射で普通に回転があがり、
走れます。キャブレターでいうところの「口径」は40mmもありますから回転の
上昇はシャープです。

燃料の薄い・濃いは全て設定で調整できますので問題はないのです。

・・・しかし・・・うまくいきません。

しばらく走ると燃料ポンプからの燃料供給が途絶えてしまい、エンストです。
どうも燃料ホースラインにエア混入でポンプが空回りしているかんじなのです。



ここで非常に問題なのが、「どこでエア混入がおきているか」なのですが
皆目検討がつきません。

キャビーナの燃料タンクからホースジョイントがでています。ここに低圧ホー
スでフィルターが接続され、さらに低圧ホースで燃料ポンプ(純正)に接続
されていた部分をフィルターから低圧ホースで電動燃料ポンプに接続する
ようにしてあります。

燃料圧力がかかるのはポンプの出力以降なので低圧側はてきとうに接続
したのが問題なのかもしれません。

それとも燃料ポンプはもともとガソリンタンクに沈めて使うものを外だしして
いるので冷却されないためにモーターが発熱でトルク不足になるのかも
しれないのですが、エア混入はしないような気もします。

・・・燃料供給の問題が解決すれば安定走行できるのですが・・・・


燃料ポンプの問題 2007/06/08

ドゥカティ用のインジェクターはWEBER MARELLI(ウェーバー)製で、900SSの
スロットルボディについていたものは「IWP043」という品番でした。

苦戦して検索したところ、IWPという型番を持つインジェクターのスペックシートを
発見しました。043は「330CC/min」となっていました。

1600CCのカローラでも160CC/min程度のインジェクターなのでこれを90CCのキャ
ビーナで使おうということに無理があります。

スペックシートには同型で別品番の158CC/min(これが最小)となっているIWP023
という品番があり、WEB検索してみるとフォルクスワーゲンPOLOに使用されている
ことがわかりましたのでオークションで落札してみました。

インジェクターを交換したところ1回転に1噴射で回転するようになりました。
現在の有効噴射時間は0.5ms程度です。

インジェクターは電源を入れてもソレノイドがオリフィスという部品を持ち上げる
タイムラグがあるので電圧14V時に約0.8ms無反応時間があり、これを
「無効噴射時間」といいます。回転数は12000回転の時、1周の時間は5ms
ですから有効噴射時間+無効噴射時間が5ms程度になればちょうど良いサイズ
ということだと思います。
 4000回転の時、有効噴射時間が3ms程度が良いと思うのですが現在の状況
だと隔たりが大きいです。

さて、前述の燃料供給の問題はやはり燃料ポンプでした。燃料ポンプが過負荷
で発熱するとトルクが極端に低下するようです。

もともとGSX-R1300用ですから2サイクル換算で750CC相当の排気量に対する
燃料供給が適正負荷になると思います。これを90CCのキャビーナに使用すると

圧力をかけている時間が長すぎる

ことになっているわけです。現在、燃料ポンプを100%駆動すると1分持ちません。
ポンプが圧力をかけた分インジェクターが排出してあげないとポンプのモーターが
絶えず負荷が大きい状態で動こうとするので非常に発熱します。

多分出力を1/8程度にするかインジェクターの噴出量を8倍位にしないとだめで
すが、例えばセメント抵抗をかませて出力をさげると今度は必要圧力を確保でき
ません。
 マイコンPWM制御で燃料ポンプの回転数を6割程度に下げていますがそれでも
まだまだだめです。

・・・・結局のところは燃料ポンプを小さいものに変更する必要があります。
現在の候補はスマートDIOZ4用です。50CC用ですが2サイクル車に搭載する
場合はかえって良いと思います。

燃料ポンプを交換したら順当に走れそうな気がしています。


配管変更 2007/06/10

あまりやりたくなかったのですが、ガソリンタンクの上の面に穴を開けて配管
を変更しました。



 レギュレータの上限圧力(3.5Kg/cu)をこえた場合はそのままガソリンタンク
にガソリンが戻ります。

 オークションで車用のフューエルポンプとインジェクターを見ると、必ずインジェク
ターの先にレギュレータがあってリターンパイプでタンクにガソリンが戻る構造だと
思います。
 これにより今までの構造だと圧力をこえるとポンプ周辺で循環していたガソリンが
一度タンクに戻ることによりガソリンの流れで燃料ポンプを冷却できます。

この変更により

ノーマルキャブレター並に走れる

ようになりました。往復で14Km程走り、途中雨でパワーフィルターに水を含んだために
回転が上がらなくなりましたがしばらくしたら乾燥して元にもどりました。

 温度センサーをマニホールド付近に装着した為、ほぼ20℃前後で変化しません。
この為に温度係数による燃料増量が機能しないのでエンジン始動直後は燃料が
薄い状態ですぐに走れません。
 取り付け位置をシリンダヘッド付近に移動してあらためて温度係数を設定しなお
そうと思いました。

あと、まだプログラムがアクセルセンサーの扱いを活かせていないので改良の余地
が大きいです。


温度センサー製作 2007/06/11

 ここでちょっと製作工程の説明です。今回の一連のFIシステムで最初に手がけた
ものが「温度センサー」でした。

 車用とかを流用した方が「絶対に良い」と思います。センサーそのものは秋葉原で
簡単に入手できますがあくまで「電子部品」でありそのままでは車載できません。防水・
剛性確保しないとなりません。

 それでもTO-92パッケージの温度センサを基板に組み込んでみました。

LM35というリニア温度ICに抵抗とコンデンサをつけて基板に組み込んでいます。

 当然このままでは車載できません。ハードケースが必要です。

5mm厚のアルミの板材を適当なサイズに切断し、バイスで挟み込んで2枚の板の真ん中に5mmの穴を掘り下げてICを入れるようにします。下部分をミニルーターで削ってみました

製作したハードケースに基板を格納し、さらに穴を開けてネジ止めします。

挟みこむ前にシリコンを充填しておき、挟み込んでから穴をあけてタップを切ってネジでサンドイッチします。これで完成です。

この「LM35」ICの良いところは 0.01V/℃なので温度換算が容易なことです。

車用を流用する場合は20℃の時の電圧を計測してから沸騰したお湯につけて
100℃の時の温度を計測して電圧係数を求めるとよいと思います。

オークションを調べてみたら「Defi 温度センサ」が使いやすいと思います。
空冷エンジンであればシリンダヘッドのヒートシンクの1枚に穴をあけてタップを
切ってボルトオンです。


下死点センサ設置 2007/06/11

 製作工程その2です。しかしこの「下死点センサ」は不要だと思います。

 クランクケースリードバルブの2サイクル車は吸気タイミングが

下死点→上死点

の間になります。そしてもっとも流速が速いのがクランクが−90°(270°、中間)の時
なのでここに合わせるように燃料を噴射すれば気化状況も良いだろう・・・と思っていました。

しかし一度クランクケースに吸い込まれてその中で気化しますから1回転中どこで
噴射しても大丈夫みたいです。回転に合わせたタイミングで噴射であればよいので
CDI用のピックアップコイルのパルスタイミングでかまわないのです。

なので不要と判断しますが一応こんなことをしました。

フォトインタラプタという光スイッチのユニットを製作してみましたが取り付け方法がうまくできませんでした。

光学センサを回転する箇所に取り付ければよいのですがなかなか方法が決まりませ
んでした。 

エアシュラウドとクーリングファンを利用してセンサを取り付けました。「反射型フォトリフレクタ」をユニット化して取り付けました。
左図はエアシュラウドの内側で、右のクーリングファンは穴を開けたところ以外は赤外線を反射しますので1回転に一度反応します。

現在は上図のセンサーの信号をを噴射タイミングとしています。

このEFIシステムの4サイクル車への転用を考えた時でもやはり下死点センサーは不要
です。ピックアップパルスを噴射タイミングとして、設定で2回転に1回噴射にできますし、
吸気の時に噴射しなくとも良いのです。回転に見合った回数噴射すればきれいに回ると
思います。


タコメータ機能変更 2007/06/12

 どうでもよいことなのですけど、タコメータの表示方法を変更しました。
EFI関係の他の方とか市販品の液晶表示で、タコメータ機能をキャラクターベースの
アナログバー表示をしているようです。

 プログラムが増えるとフラッシュメモリの容量の問題で厳しく、保守が大変なので
今までは「デジタル表示(数字のみ)」にしておきましたが
この程度のことができないと思われると嫌なので
仕様変更しました。



上図はLCDコントローラーの下段表示部分で、アクセル開度と回転数を表示してい
ます。オプションによりデジタル数字表示とアナログバー表示の2タイプ選択できる
ようにしてみました。

こんな感じです。


燃圧レギュレータ交換 2007/06/15

 FIの燃料圧力を設定する為のレギュレータを交換しました。 

 今まではGSX-R1300用(正確には そのエンジンを使用したレースカー「Fomura 隼」用)
のフューエルポンプについていたレギュレータをそのまま使用していましたが燃圧が高い
ので(3.5Kg/cu ただしエアコンプレッサーのゲージで測っているので正確かどうか不明)
フューエルポンプへの負荷も大きくなりますので調整式のものにして圧力を2.5Kg/cuへ
変更しました

軽そうだったのでAPEXの製品にしてみましたが意外に重量があります。調整式ですと「SARD」というメーカーがメジャーのようです。

交換した効果はよくわかってません。
交換に先立ち、

0・温度センサーの取り付けステーを金属からプラスチックに変更(値が変化するようになった)
1・アクセルセンサー関連のプログラムを大幅に変更
2・噴射時間設定を0.05ミリ秒単位から0.01ミリ秒単位に変更

に変更したところ始動性が悪くなりました。気温が高いせいかもしれないですがかぶり
がひどく、噴射を停止しないとエンジンがかかりません。特にエンジンがあたたまって
いる時に症状が顕著です。

燃圧が下がると噴射停止までの時間がのびる(弁が圧力で閉じる)ので、指定噴射時間
と有効噴射時間がリニアに比例していないのかもしれません。

もっと別の問題の可能性もありますがエンジン始動後は普通に吹け上がるので設定が難しい
ところです。

現在のところ具体的設定よりもプログラム整備などをしている関係でベスト設定にほど遠く

キャブレターより良いとはとても言えない

というところです。


真価発揮! 2007/06/17

2サイクルのインジェクションは設定をキャブレターライクにしないとむずかしいのかも
しれません。なのでプログラムを簡略化しました。

今まで

総噴射時間(*1)=回転数ごとの噴射時間 X アクセル変移テーブル参照値

※アクセル変移テーブル参照値・・・
(アクセル開度 - アクセルの平均開度)の値ごとの設定値(0.7〜2.0)

と、していました。アクセルを急にあけると多く噴射して、急に閉じるとさらに減る・・・
というやり方です。
4サイクルの場合はこれで良いと思います。

しかし、VMキャブレターではアクセル開度でメインジェットからの燃料流量が
そのまま変化しますから

総噴射時間=回転数ごとの噴射時間 + アクセル開度毎の噴射時間

と、変更してみたところ、ストレス無く回るようになりました。

この変更に伴い、噴射開始を「下死点付近」(従来は-90°付近)へ、また、
アクセル開度毎の噴射時間設定を



上記の3タイプからテーブルデータを簡単に作れるように変更しました。
現在は(C-CURVE)の設定にしてあります。

これでやっと、

ビッグキャブ以上のフィーリングで走れるようになった

です。ただし燃費との両立は難しいと思います。


注記
※1・・
総噴射時間=(回転数毎の噴射時間+アクセル開度毎の噴射時間)x
         温度係数 + 無効噴射時間 + 
        (14V−現在電圧)x電圧降下毎の追加無効時間

4サイクルエンジン(車)では
A/Fセンサー(空燃比センサ)・・・・とても重要、2サイクルでは難しい。
排気温度センサ・・・・・・・・・・・・・・・ノッキングセンサにもなる
負圧センサ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ターボ車など
の数値を積算してたりすると思います。

オートバイではA/Fセンサとスロットルセンサだけで良い気がします。
燃費を気にしなければ温度センサとスロットルセンサだけでよいかと。


スロットルセンサ製作 2007/06/19

ドゥカティのスロットルボディで困ったことがいくつかあります。

ひとつは不必要に口径が大きく、ガソリンの気化状況がよくないこと。
(45度回転させないと取り付けられないことも一因)

もう一つは大きすぎてスイングアームが沈んだ時にぶつかりそうなこと。
他にはエアクリーナーケースを取り付けられないこともあります。

スロットルボディーは空気量を調整できればよいのでキャブレターで
かまわないのです。マニホールド部分に穴をあけて金属パテでイン
ジェクターを固定(交換時はマニホールドごと交換すればよい)して
燃料を供給すれば簡単にFI化できますし、動作させなければキャブ
レターとしても使えそうです。(さんぺいさんがそのようにしていました。)

問題点はアクセル開度を走査する「スロットルセンサ」は通常スロットル
ボディにくっついているのでキャブレターにはそんなものついていません
からアクセルワイヤーになにかしら工夫してつけなければなりません。

流用は難しいです。FI用のスロットルボディはバタフライバルブを持つ
回転による開き」で、VMキャブのような「上下運動による開き
で使う場合、滑車をかませて回転運動に変換してあげる必要がありま
す。

スロットルセンサといっても「可変抵抗」であればよいので直線形の
可変抵抗である「スライドボリューム」を使用して作ってみました。

アクセルワイヤの途中にかませることで機能します。自転車用の変速ワイヤからアクセルワイヤを自作します。

上図のアイテムを使用して、今後VM20キャブをスロットルボディとする
FIに変更予定です。そうすればノーマルとの見分けはつかなくなると
思います。


うまくいかない2 2007/06/22

Dio Z4用の燃料ポンプユニットから中身を取り出してIN側に旋盤で6mm<->8mmののニップルを製作したものを金属パテで接合してあります。

上図Dio用の燃料ポンプに変更したところ問題が出ました。

キャビーナのガソリンタンクは足の下なのでタンクの上面から吸い出してから
ンプにガソリンを供給した後、ポンプの圧力でガソリンが圧送されることになります。

GSX-R1300用のポンプでは自力で吸いだせたのですがこのポンプは無理でした。
一度ポンプ内にガソリンが届けばサイフォンの原理で吸い出す必要はないので
以降は安定して押し出せます。

しばらく走行後にエンジンを停止すると熱で膨張したガソリンと圧力のせいで
タンクにガソリンが押し戻されます。しばらくして冷えるとエアだまりの状態が
できるせいでポンプがなかなかガソリンを吸い出せません。

逆流防止弁をつけると改善されるかもしれませんが当面キーオン時からポンプ
をパルス駆動しなければなりません。
スクーターならではの問題点です。
(タンクをさらに加工して、ポンプをインタンク状態にすればよいのですが・・・)

純正のマニホールドにインジェクターを金属パテでつけてみました。写真ではわかりづらいですが手前のホースはダミーで奥のバンドでとめてある部分がそうです。

キャブレターをスロットルボディとする変更を行ったところ

非常に悪くなりました。

特にアクセル開け始めの部分がどうにもなりません。

センサーに使用したスライド抵抗の特性をみると

1・最初の2mm位動かしても抵抗値が20位しか変わらない。
2・次の2mm以降1000単位で変わる

イメージではこんな感じです

1−−−−−−−−2−−−3456789・・・・

最初の2mm動かすと回転が4000回転位まで上昇してしまうので
どんな設定に変えてもこれではうまくいきません。

また、バタフライバルブを持つドゥカティ用のスロットルボディに比べると
著しくシビアになりました。アクセル開度が小さいときはちょっと濃くても
まともに走れなくなりました。


スライド抵抗への接続をすこしずらして、少なくとも移動に対する抵抗値
の変化がリニアになるように、また、スロットルセンサの始点と終点を
設定できるようにしてみようと思います。

しかし、アクセルワイヤにダイレクトに反応してしまうセンサでは
とても使いにくいですね。あそびの部分にも反応してしまいますので。

あと、エアクリーナーケースが無い場合、VMキャブの方が圧倒的に
「爆音」
がしました。

ぺんぎんくん的にはやはりスロットルボディはFI用のものを流用加工
したものが良いと思います。ピストンバルブやフラットバルブはバタフ
ライバルブに比べて難しいです。


色々な問題 2007/06/25

EFIそのものの問題以前にスクーター全般の問題が立ちふさがってます。

まず、スクーターのエンジンはスイングアーム上にあるのでフレーム側から
みると躍動部分です。その為に沈んだ時、

1・フューエルホースがシート(ラゲッジボックス)に干渉する
2・アクセルワイヤーがやはり干渉する。

ノーマルベースでもぎりぎりのクリアランスなので多少長いアクセルワイヤー、
ホースを用いると干渉します。かといってぎりぎりに短いと装着が困難になり
ますし、曲げて配置することが難しくなってしまいます。

特にアクセルワイヤーは引っかかったりすると回転が急上昇して事故の元
ですから注意したいところです。

マニホールドにインジェクターを装着したため

3・エアクリーナーチャンバーがワイヤー、ホースに干渉する。

キャブレターの場合は吸気口を絞っていないと低回転域で吸気の流速が
上がらない為に気化状況が悪くなるのでエアクリチャンバがあった方が
よいのです。FIではなくても良いのですが消音効果もあるのでできれば
つけておきたかったのですがはずしました。


しかたなく暫定で下記のことをしました。

・GSX−R1300用のポンプに戻しました。
・ホースを極力干渉しないように取り回し、長い部分を多少カット
・アクセルワイヤーを7cm短くしました

他に
・キーオン時にポンプをパルス駆動できるようにプログラム変更
・アクセルの最大・最小のレンジを指定できるようにプログラム変更
・ポンプの出力を全域で多少強めに設定変更
・アクセル開度毎の噴射量カーブをB−CURVEに変更
・全体的に濃い目に設定
・温度センサーをエアシュラウドのキャブレター暖気用の穴付近に設置

という変更をして、VM20キャブレターをスロットルバルブとしているので
VM20キャブの特性とほぼ同じに
なりました。

1回で5Kmほどしか走らないので「安定性」が不明なのですが
エンジンが止まったり、ふけなくなったりはしていません。
走っている最中はいたって普通です。

ただししばらく放置した後の始動性は良くないです。
セルで3回位は必要です。しかもちょっと濃いので生ガス臭いです。

設定で薄くしても全く吹けあがりません。

水冷と違い、しかもメッキシリンダーでもないので高回転で薄くすると
気化熱による冷却効果が低下してピストンとシリンダーのフリクション
ロスが大きくなるのかもしれません。薄くするとすぐ熱ダレしてしまい
ます。

配管分岐用品 2007/06/27

このFI化もそうですが、以前の水冷化の時も実際に難しいのは本題
となる対象物よりも各種小物です。

例えばビッグキャブをつけることはできても、実際にアクセルワイヤー
をつないでみると半開きになったり全開にならなかったり、無理にワイヤー
をまわして戻らなくなったりと・・・その為にアクセルワイヤーそのものや
ワイヤーガイドを製作するのが結構手間だったりします。

インジェクターをマニホールドに金属パテでくっつけるのはとても簡単です。
8mmの耐圧ガソリンホースであればインジェクターそのものに差し込め
ます。10mmのホースであれば楽勝だと思います。

しかしそのまま装着するとホースの取り回しが問題になる場合があり、
分岐管やL字管で曲げたりしなければなりません。
オークションで出ていた「スリーウェイジョイント」です。600円でした。

上図のアイテムが小さくて使いやすいです。
最初は水道間の「チーズ」(T型のアダプタ)にニップルを3方向につけたもの
を使用していましたが大きすぎて不便です。

しかし上図アイテムでも配管の方向がうまくいかないので今回は自作しました。

10mmの丸棒を旋盤で削りだしてニップルにしました。土台は30mmの丸棒に穴をあけてアルミロウ付けしてあります。強度は溶接と同等にありますし、隙間埋めはロウ付けの方が適しています。

最近腕が落ちたせいかちょっとこげちゃいました。

インジェクターの真上に上図の変則ジョイントを使用することにより、ポンプから
インジェクターへガソリンを供給し、レギュレータへリターンする方法が簡単に
とれるようになります。

こういった変則的なものは市販されていないので製作するしかありません。
(作って欲しい方は応相談)


スロットルセンサ製作その2 2007/06/30

今回は「センサの製作」となっていますけど実はセンサは作りません。
既存でオークション等で手に入るスロットルセンサをキャブレターに装着
する為のものを作っていたのですが・・・・
滑車ですね。今回はストロークは20mmなので左右同径です。旋盤で削りだしてシャフト部分を圧入したら割れてしまいました。

滑車を使って引っ張る力を回転力に変換します。

滑車を利用してスルットルセンサを動かします。キャブレタにそのまま上から装着し、短いワイヤーで駆動します。写真の下の方に6mmシャフトにねじ山が切ってあり、キャブレターの上蓋のワイヤーガイドと交換で装着です。

・・・金属の曲げ加工の道具がないので実はひどく曲がってしまっています。
削りだしの土台をつくれば良いのですが材料も高いですし加工工程も多く
なります。大きいバイスがあれば曲げ加工の方が安く、速くできます。

小さいバイスしかないのでスロットルセンサ側の曲げがうまくいかず
板が曲がってしまいました。

でもなんとか使えそうです。
こんなもの絶対に市販されていませんから作るしかないのですが・・・・
かなり大変でした。

キャブレターをスロットルボディにしたい方でこんなのが必要な方で
製作してほしい方は応相談です。


インジェクション化その結果 2007/07/05

スロットルセンサを、製作した滑車アダプタに変更してアクセルワイヤーをかなり短くし、
ガソリンホース配管も短めにして走行中の干渉を極力排除しました。

燃料噴射設定は適当ですけど

・アイドリング回転数付近をを少なめの噴射量で。
・最低回転数付近をアイドリング付近の3倍へ(始動時増量)
・アクセル開度100%時に、回転数毎の噴射量の3倍になるように
 B-Curveで設定

アイドリングの時、適当な噴射量を設定してエンジンをかけながら回転数が
下がらず、上がらず程度の位置をダイアルを回して設定し、その時の値を
基準としてます。

これだけです。なので「最適」ということではありません。が・・・・。


インジェクション化の正直な感想

毎日エンストすることもなく普通に走っているのでFIであるという感覚も
ありません。走行中はキャブレターの時との違いが全くわかりません。
あまりに普通なのでつまらなくなりました・・・。

問題点、困ったことなど

1・始動性

始動性がキャブレターに劣ります。2サイクル車なのでエンジンを停止する時
キーオフで行ったばあい、キャブレターの場合は惰性回転でも未燃焼ガスを
クランクケースに引き込みますがインジェクションでは完全カットになるので
その分も含めて始動性が劣っています。再始動性は逆に良くなってます。

2・バッテリーへの負荷

HIDヘッドライトなので始動時からヘッドライトオンだとちょっと厳しいです。
特に信号待ちで停止している時は電圧がかなり下がります。強化ジェネ
レータにしているのでぎりぎり大丈夫・・・という感じです。ノーマルだと
きびしいと思います。

良くなったところ

1・燃費がほんの少しだけ良くなりました。
2・ビッグキャブを装着していたので「チョークを引く必要」がなくなりました。
3・気温によるセッティングが不要になった
 わざわざキャブレターのメインジェットを交換したりニードルの位置調整
 する必要がありません。温度センサーで全自動です。

★お勧め度

最初からFIならよいですが、キャブ車のFI化は
「全くお勧めできません」


★まとめ

 始動性抜群でアイドリング自動調整を目指してスタートしたのですが
アイドリング調整できる力をもったソレノイドを搭載できるスペースが
ありませんでした。タンクの位置も足の下なのでどうしても配管に無理
があり、始動性抜群にもなりませんでした。

 ノーマルエンジン(ではありませんけど)にキャブレタだけ大きくしても
パワーアップするわけではない様に、FI化したからといって特別良くなる
こともありません。ボアアップや2サイクル車の場合はチャンバー装着
で「補助的に」効果を発揮するかもしれません。

 ただ、「燃費」だけはもっと向上できます。ノーマルキャブ並の加速
に押さえるともっと少ない噴射量でよくなりますので減らした分だけ
燃費向上が数値としてわかる・・・ということですね。



dsPICを選んだ理由 2007/07/13

ECUを製作するにあたって16ビットマイコンである「dsPIC」を使用しています。
秋葉原のマルツパーツをのぞいた時、たまたま気になったから1つだけ購入し
たものです。1100円位だったのでCDIの時のAVRの10倍位しましたが、

「16ビットマイコンが1つ欲しかった」

のです。8ビットマイコンだと「演算速度」が不十分なのでCDI程度が限界です。
それ以上に複雑なことをやりたくなった時に最低でも16ビットマイコンが必要だ
と感じてとりあえず購入しただけです。

ECUを作ろうと思ったのは後の事です。Dio Z4が32ビットマイコンなので
こちらも32ビットマイコンの購入を考え、DIGI−KEYの通販でルネサスの
「SH−2」という32ビットマイコンの購入を考えました。しかし、

1・0.5ミリピッチのハンダ付け、
2・0.2ミリのプリント基板配線を80本

ハンダ付けは根性でできそうなのですけど、手持ちの道具でのプリント基板
製作は精度がでないので失敗が多く、80本だと自信がないのであきらめま
した。

仕方なく購入しておいたdsPICで製作することにした・・・だけなのです。

あまり気にしないで購入したのですが後で調べてみると非常に好都合で
あることがわかりました。購入したのは28ピンの「30F4012」という型番で
「モータードライブ」用です。スペックを挙げておきます。

クロック速度 実速度最高30MHz(PLLでクロック120MHz)
フラッシュメモリ 48KB(16Kインストラクション)
メモリ 2KB
EEPROM 1KB
   
16ビットタイマ 5つ+エンコーダを使用しない場合もう1つ
PWM 3相モーター用に1つ、他に2つ
A/D変換 4チャンネル同時変換可能
演算 16X16=32ビット掛け算可能
  32÷16=16ビット割り算可能
通信 SPI、I2C、UARTX2
その他 DSP機能が使える(使ってませんけど)

とても関心したのは3相モーター用のPWMを、周波数が同じで良いならば
独立して3つの別のPWMとして使用できるということです。これは・・・・
例えばガソリンポンプ、アイドリング制御用のソレノイド、CDIのスイッチング
を周波数「20K」として、それぞれ別のDUTY比を設定できるのです。
それぞれをオフにする場合はDUTY比を”0”にすれば良いだけですから
非常に利便性が高いです。
また、このモーター制御用のPWMはタイマーを使用しません。
PWMとして使わなければ開いたピンは通常のポートとして使用できます。

また、4チャンネル同時A/D変換は非常に便利です。
温度センサー、スロットルセンサー、電圧、もう一つアナログセンサーの
サンプリング結果が同時に得られます。

他にタイマーを使用したPWMを2つ使えます。タイマー2つを連結して
32ビットタイマーとしても使用できます。

良いことばかりでもありません。8ビットPICにはあるのですが
「コンパレータ」

がありません。なので単純に電圧を比較して判断したい・・・という場合、
(CDIの昇圧した電圧が230Vあるかどうか・・・という判断)
外付けでオペアンプが必要です。

欲張りですけど「USB」内臓モデルがあれば良かったです。そうすれば
通信をUSBにできたのですが。USBケーブルはシールド線なので
耐ノイズ性能抜群です。


結果としてECUを製作するのに非常に好都合でした。車メーカー製の純正
ECUで使用されているCPUと比較しても遜色ないものであったと後で気が
付きました。


現在WEB検索してもdsPICに関する情報はあまり得られませんが
Microchip社のHPからdsPICのリファレンスマニュアルの日本語版がDL
可能で、その中の随所にアプリケーションノートがありますので参考に
しながらプログラムを考えれば難しくないと思います。

個人で容易に入手でき、工作できる16ビットマイコンだとH8かdsPICの
2択になると思いますので選択肢の1つと考えて選んでみるのもよいかと
思います。




関連資料 2007/06/10
2007/06/30
2007/07/05
2007/07/17

リクエストがありましたので関連資料をここに置いておきます。
足りないものは逐次追加していきます。

1・EFIユニットの回路図(クリックで別ウインドウで拡大)

(2007/07/17 かなり間違えていたので修正しました)



部品点数は少ないなので、大きくなりますけどチップ部品を使わなくても
作れると思います。
P−SW ポリスイッチ(リセッタブルヒューズ)
  JMP−0 ジャンパ用0Ω抵抗
  CN PGM−IF オンボードプログラム用のインターフェースコネクタ(形状は任意)
  EI−13 手巻きの小さなトランス
  CN LAN−8P LANコネクタ
  FETについて 低ON抵抗ならば特に問わない
  LM319M 基板の裏側につける
  ACCEL(+,-,O) スロットルセンサ。通常は可変抵抗(ボリューム)
  TERMO(+,-,O) 温度センサ。2本線の場合、5V(+)を片方につないで、もう片方を、GND(−)にプルダウン抵抗をつけてから(O)ラインへつなぐ
  PHOTO(+,-,O) 下死点センサ。不要なので無視してよいです。
  YOBI_A(+,-,O) バキュームセンサなどの電源、アース、入力端子ですが現在機能しません。プログラムアップデートで将来対応します。
  IGNITOR イグニッションコイルへ接続。
  SOL(+,-) アイドリング調整用ソレノイドへ接続。アイドリング制御しない場合は無視してよいです。
  EX-OUT プログラム連動+12V出力。アースは車体からとってください。放熱板の関係で1A程度が上限です。
     
     


2・EFIユニットのプリント基板イメージ



※赤は裏側ハンダ面
※緑は表側ジャンパライン
※青枠部品はチップ部品で全て裏面
※LM319M(右下の14本足の部品)は黄色パターンだが基板裏側にハンダ付け

3・LCDコントローラユニットの回路図


ENCODR1、2 ロータリーエンコーダ
  CN−LAN8 LANコネクタ
  CN PGM−IF オンボードプログラム用のインターフェースコネクタ(形状は任意)


4・LCDコントローラユニットのプリント基板イメージ



※白パターンは被覆線でつなぐ
※緑パターンは基板表面のジャンパ線
※C型基板にすずメッキ線でパターンできます。

5・EFIユニット、LCDコントローラのPCBEのデータファイル

ここからダウンロード

6・センサーユニットの回路図(温度センサー、フォトセンサー)

A・温度センサー
・・・・まだできていません。

B・下死点センサー(フォトセンサー)



EFIユニットの回路図のPHOTO(+,−,O)に対応します。5V
動作を前提にしています。


10・ プログラムとプロジェクトファイル

※プログラムに関してのバグ報告や機能
追加要望等、随時お待ちしております。
市販品に負けないところまでやる予定です。


2007/07/05時点のバージョン

★バグ修正
・CDIの角度参照変数が間違っていたため、ピックアップ角度以上の
 角度を指定した場合に正しく動作しない問題を修正

★機能追加
・CDIの機能にスロットルセンサの変移による角度増減機能を追加
 (-100%〜+100%で16段階のアクセル変移にそれぞれ-25°〜+25°
 の値を設定可能)

・始動時燃料増量機能追加
 (エンジン回転開始時に、設定した温度以下の場合、1〜250秒の
 指定時間、設定した噴射量を増加できるように)
 これにより、エンジン始動、再始動が容易になります。

・キルスイッチ機能追加
 LCDコントローラの情報表示(デフォルト)画面でキャンセルボタン
 で(Stop<->Run)をトグルできるようにしました。

★その他
・一部最適化
・一部高速化


2007/06/30時点のバージョン

2007/06/10からの変更点

★バグ修正
・最低回転数未満(エンジン始動時)の時の噴射量参照が不定な値を
 参照していたのを修正

★仕様変更
・噴射時間の最低単位を0.05ミリ秒→0.02ミリ秒へ変更
・最高噴射時間を25ミリ秒→5.1ミリ秒に変更
・アクセル開度変移に対する係数を廃止

★機能追加
・アクセル開度毎の噴射量を設定できるように変更(128段階)
・回転数に対するアクセル開度噴射量係数を設定できるように変更(100回転単位)
・スロットルセンサの範囲指定設定ができるように変更
・ポンプのパルス駆動時のパルス周期を設定できるように変更(0.02秒〜2.5秒)
・追加出力(EX-OUT)の駆動条件を
 1)使用しない
 2)エンジン始動にオン
 3)エンジン停止時にオン
 4)特定回転数でオン
 できるように変更。これにより、エンジン始動してからHIDヘッドライト点灯などが
 できるようになります。
・起動時にポンプをオンできるように変更
・CDI用ピックアップパルスをFIの噴射シグナルにできるように変更
・回転数/アクセル開度の2次元テーブル参照方式(32段階/28段階)
 を追加

 A・・ぺんぎん流3要素噴射方式(回転数・アクセル開度・回転数アクセル係数)
 B・・回転数/アクセル開度2次元マップ

 のどちらかを選択可能。

・アクセル開度毎の噴射量設定を、
 最大開度、最大噴射時間、増加量カーブ・・・の3つを指定して簡易設定
 できるように変更(設定後、個別に編集可能)

2007/06/10時点のバージョン


FI化する為に必要なこと 2007/06/26

必要なもの(とりあえず走らせるだけでしたら)

※1 インジェクター 軽自動車用であれば排気量不問で使えると思います。
※1 燃料ポンプ 軽自動車用のインタンク式の物を流用
※1 フューエルレギュレータ オークション等で車用のインジェクターに付属していることもあります。
※2 Let's4用(アドレスV125)のディスチャージポンプ タンクがキャブレターより上にあるならこちらを使えばポンプ・レギュレータが不要です。ただし装着が難しいかも。
  FI制御用装置 自作する以外はFC-designさんから買うしかないです。
  フューエルホース 7〜8mm位の「耐圧」ホースが必須。2mあれば足ります。(※2の場合は低圧で可)。オークション等でキーワード検索で売ってます。
  金属パテ ブレーニー技研のGM-8300
東急ハンズまたは通販で。非常に使いやすく耐熱・耐久性に優れます。ちょっと割高
  8mmアルミパイプ(1mm厚) インタンク式の燃料ポンプの吸入口にします
  4〜6mm(アルミ)パイプ バキュームセンサーをつけるのに使用
  T、又はY字分岐管 ガソリンの経路を分岐する為に使用。OERさんで売っているものが小さくて使いやすいです
  L字ジョイント ガソリンホースの経路を曲げたい場合に必要。CF Posh製が小さくて使いやすい
  ステンレスホースバンド 14mm位のものが10個位あればよい
   
  電源コード・端子
   
  強靭な精神力 くじけそうになるので。

※1と※2はどちらか選択

・用意すると良いもの(まともに動かすのでしたら)

  温度センサー チョーク機能・焼け付き防止などに使用
  スロットルセンサ アクセル開度ベースで設定、または加速ポンプ機能をつけたい場合(加工必要)
  バキュームセンサ オークション等で車用を用意。これがあればCVキャブの特性を簡単にだせます。
  (FI用スロットルボディ) キャブレターを流用せずにFIのスロットルボディを使用すればスロットルセンサもついてきます。ただし流用はかなり加工が必要
  O2センサ  これがあれば完璧。エキパイに穴を開けて取り付ける。


必要なこと

1・インテークマニホールドにインジェクターをくっつける為に10〜11mm位の穴をあける
2・金属パテで固定する。(念のために乾燥後もう一盛しておく)
3・燃料ポンプのストレーナ(フィルタ)を撤去すると8mm位の穴が開いているので
  8mmのパイプを短めに切り、金属パテでパイプを山に埋めるように盛る。

4・乾燥を待つ(1日は必要)
5・車体に合わせて配管する。(インジェクターに直接内径8mmのホースを差し込める)
6・車体に合わせて配線をする。
7・燃料ポンプの電源を入れて、フューエルレギュレータから笛吹き音がでて、それが
  なくなるまで回しておく(エアが抜けると笛吹き音が消える)
7・FI制御装置の回転数噴射量を全て1ミリ秒に設定する。
8・クランキング音がするまでエンジンをかけようとしてみる。
9・エンジンがかかったら走れるかどうか実験する
10・走れない場合噴射量を増加する。
9−2・エンジンがかからない場合噴射量を増加する。

配管考察

1・ リターンをポンプ直前にする方法


メリット・・・・・配管が簡単
デメリット・・・エア噛みしやすく燃圧が不安定になりやすい
        始動性・安定性に劣る

2・リターンをタンクへ、インジェクタは行き止まり


メリット・・・・・燃圧も安定し、インジェクタ周りの配管がすっきりする
デメリット・・・タンクへガソリンを戻す方法を考えなければならない。
        (タンクに穴をあける、又はキャップに穴をあける)
        レギュレータからインジェクターまでにエアがたまると
        始動性が悪くなる

3・ インジェクタの先からリターンさせる方法


メリット・・・・・一番燃料圧力が安定し、エアが発生してもレギュレータ
        を介してタンクへ抜ける。 車はほぼこのタイプ。
デメリット・・・タンク加工の問題、配管も長くなり設置も大変

4・タンクの中にポンプ

現在製造されているFI車は全てそうなので一番良いと思います。

メリット・・・・・省スペース・安定性抜群
デメリット・・・加工に危険が伴いやすい

加工と問題点

Q1・ マニホールドにインジェクタをつけて大丈夫なのか?
A1・ 車はほとんどそう。吸気バルブに近いほど効率が良い。
   (エンジン内部へ直接噴射の方がもっとよい)

Q2・ 金属パテで固定して大丈夫?
A2・ 金属パテの耐熱温度は100度以上あり、マニホールドは
   ガソリンの気化熱で冷却されるのでたいした温度にならない。
   強度も問題なし。ただし塊になるように使いたいところ。接着剤
   のように使うと強度がでない。

Q3・ 設定が大変そう
A3・ とりあえず全回転域で同じ噴射量にし、アクセル開度による
   噴射量を0にして走れるかどうか確認する。あとはアクセル開度
   が全開の時の噴射量を回転数毎の噴射量の2倍にすれば
   普通に走れるようになります。(最適という意味ではありません)

Q4・ キャブレターをスロットルバルブにする時、オートバイスターター
   は(オートチョーク)どうするの?
A4・ 機能が「エアカットバルブ」の場合はそのまま使用すれば始動性
   があがる。わからない場合は電源コネクタを抜いておく。

Q5・ バッテリーへの負担は?
A5・ 省電力型のポンプを使用した場合でもトータルで24W程度は
   消費してしまうので原付とかだとアイドリングしつづけるとバッ
   テリーがあがります。

Q6・ FI制御用装置を作る腕も自信もない・・・・
Q7・ 今後もっと簡単な装置を作るかも、またはぺんぎんくんに実費で
   依頼してみる。  

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